草丈が150センチを超えそうなモロヘイヤ。
夏の佐藤農園の、ど定番です。
このモロヘイヤを収穫していると、梨のような甘くて爽やかな香りがします。
そしてプチンプチンと収穫した15本に1匹、アリがいます。
それがとても不思議なんです。
なーーーんにもしていないのです。
モロヘイヤから樹液が出ている感じはしないので、お食事に来ているわけでもない。
モロヘイヤにはアブラムシは全くつかないので共生しているわけでもない。
収穫の手を止めてじっと見ていると、
「お散歩」
「身繕い」
「一休み」
がぴったりな何とも優雅な一時をお過ごしでいらっしゃる。
聖書の格言の6章6節には「怠け者よ、アリの所に行け。そのやり方を見て賢くなれ」という有名なソロモンの言葉があります。
そう、アリは勤勉さの手本とも言える生き物です。
でも、モロヘイヤにいるアリたちはバカンス中。
そういえば、、、以前読んだアリの研究があったな、と検索。
北海道大学の教授の研究で、「全体の2割の程度の働き蟻に仕事をしているそぶりが見られなかった」そうです。
その理由を読んで納得。
「一斉に働くと、短期的には仕事の効率は良いけれど、やがてみんな疲れて動けなくなってしまう。そうすると、卵の世話などの、中断できない仕事が滞って、コロニー全体の維持に影響が及ぶ」
と。
アリもローテーションを組んで、働きすぎないようにしているんですね。
その姿はまるで「両手いっぱいに仕事を持つ…よりも、片手は休息で満たす方が良い」という
先ほどと同じ筆者ソロモンの言葉を実践している様です。
続く、格言6章7節の「アリには司令官も、役人も、支配人もいない…。」という通り、誰の指示もなくきちんとバランスを持って働く、素晴らしい設計に脱帽。
アリの働き方を見て賢くなれというこの言葉の奥深さと、生きる楽しみを与えていただいている事を、モロヘイヤの爽やかな香りに包まれて、感動しながらの収穫です。
Comments